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楽しい時間はここまでです。

墓泥棒のボーカル石井のブログ

燃やしスペシャル

我々は今、燃えている。
燃え方が分かった、とも言える。

去年の、特に後半の墓泥棒には、どのように頑張れば良いのか分からないというような雰囲気があった。

だが、今年一年を石井のバンド人生を賭けた【勝負の年】と位置付けたことにより、明らかにバンド内の空気が変わってきた。

今年の目標である
「お客さんを呼べるバンドになる」
という目標に向かって、メンバー全員が一丸となって邁進しているのを日ごと実感している。


しかしながら、お客さんを呼ぶためにはメンバーだけが盛り上がっても仕方が無い。当然のことだが、来てくれるお客さんが存在しなければ集客が増えることは無い。

自分達がどれだけ熱く燃えても、周りに燃える物が何も無ければ、それ以上燃え広がることは決して無いのである。

「周りを巻き込んで燃え広がらせていく力」
その力が無ければ、きっと今の熱量は一過性のものに終わることだろう。

そして残念なことに今までの墓泥棒は、その力が非常に弱かった。それは、長年の活動経験から、一つの劣等感が染み付いていることに起因すると思われる。(ただし木村君は除く)


墓泥棒が活動を開始したのはまだ3年ほど前の話だが、僕とマロと田淵君は以前からバンド活動をしており、キャリアとしては既に10年ほど重ねている。

その間、それぞれ幾つかのバンドを経て何度もステージに立って来たが、キャリアが長い割には皆、岡山の音楽シーンにおいての知名度がとても低い。プロを目指してバリバリに活動するようなバンドに所属していなかったことを差し引いても、だ。

あまり社交的ではなかったり、馴れ合いを嫌う性格だったりという個人の因子もあるが、ようするに長年バンドをやってても「人気が出なかった」ということだ。

それなりに集客力のあるバンドに所属していた時期はあっても、そこを離れて個人になってしまえば全く無名の存在。それを痛感させられる内に、いつしか無意識のうちに自分自身にあるレッテルを貼ってしまうようになった。

それは、
【自分は客を呼べる演者ではない】
というレッテルである。


そんな卑屈なメンバー達が結集し、その劣等感はさらに増幅する。

自分達は良い音楽をやっているという自信はあるのに、いや、自信があるからこそ、周りの評価が全くついてこないという現実とのギャップに失望する。

そして、その現実を受け止めるために用意する理屈はこうだ。

「自分達は人気が出るタイプのバンドじゃないから。」

まさに身も蓋も無い。それを言ったらおしまいである。しかし残念なことに、去年までの墓泥棒にはこのような空気が蔓延していたのだ。誰も口には出さなかったが、集客に対するメンバーの消極的な態度がそれを証明していた。

生まれながらの敗者である墓泥棒というバンドは、集客に関して完全に「諦め」という感情に支配されていたのである。


確かに、どうせ断られるなら誘わない方がいいに決まっている。

ライブに誘うにはそれなりの労力がいるし、少しでも期待を持った相手に断られた場合、いくらかショックも受ける。また、乗り気ではない相手をあまりしつこく誘ってしまうと嫌われるというリスクも孕んでいる。人をライブに誘うというのは結構神経を使うのである。(ライブに限ったことではないが)

ただでさえ厄介なものである上に、我々は先述したようなレッテルを自身に貼っている。「自分の歌や演奏では客は喜ばないのではないか」という不安を抱えているのだ。

そんな人間が新規のお客さんを開拓するには、かなりの勇気が必要だ。来てくれる可能性が低いお客さんに対して声をかけるのは「恥ずかしい」と感じてしまう。お呼びでないと突き放されたり笑われたりすることを恐れてしまうからだ。

その結果どうなるか。ある程度の確率でライブに来てくれる繋がりの深いお客さんや、余計な遠慮のいらない気心の知れた友人しか誘わなくなる。リスクを負わず、最小限の努力しかしなくなる。

ライブ告知の方法も、労力が少なく、煙たがられる心配の少ないSNSでの発信などに限られ、それに対しても実質的な集客効果は期待しておらず「活動してますよ」ということをなんとなくアピールするだけで満足してしまう。

それこそがまさに、去年までの墓泥棒の姿である。


しかし、何度も繰り返しているように、今年の目標は「お客さんを呼べるバンドになる」ことだ。

文章の序盤で述べた通り、自分達が燃えるだけでなく、周りを巻き込んで炎を燃え広げさせていかなければ、この目標は到底達成できない。

現時点で周りに燃える物が少ない我々は、強い風を起こし、火の粉を巻き上げ、力ずくで火の手を拡大させていくしかないのだ。

それこそが、ある意味、音楽的な部分以上に我々がクリアしなければならない絶対条件なのである。


だからいつまでも、ちっぽけな劣等感に囚われているわけにはいかない。

笑われたっていい。無視されたっていい。一人でも多くのお客さんにライブに来てもらいたい。そのためには、幾ら断られたって何も恥ずかしくなんてない。

今まで誘わなかった人にも来てほしいと思えるぐらい良いものが見せられる自信があると、胸を張って言えるから。

きっと今はメンバーも僕と同じ気持ちだと思っている。


すでに僕をはじめ、メンバー皆が、今まであまりお誘いする機会の無かった方々に、3月12日のライブへのお誘いを直接お声かけさせてもらっているので、面食らっている人も大勢いらっしゃることだろう。

正直、迷惑に思われる方も少なからずいると思う。それでも、ほんの少しでも可能性があると思われる限りは、今後も性懲りもなくお声をかけさせていただく。

その裏には、今回のブログに記したような想いがあるのだということを、どうかご理解いただきたい。


ちなみに、どうしても嫌だと仰る方は「今後も絶対に墓泥棒のライブに行く気は無い」と名言してくださると、こちらとしても有り難い。

そんなこと言うやつの家には火をつけてやるからな。(嘘です)


以上、石井でした。